〜対談:浦道院長 × 栗林助教〜
今日はお二人に色々なことを語っていただきました。
俺は号令かけて、岩間はアーばっかり
特技:ギター、射的
栗 えっと今日は先生に何を聞こうかなと思ってたんですけど…。技のこと聞いてもわかりませんからね、技は自分で覚えていくしかない。それでまずは練習のメニューについて。先生ふだんの基本練習って全く同じことはしないでしょう?メニューを色々変えますよね。それはその時々でポンポン思いついてやるものなのかなと、結構僕はそうなんですけど。
師 俺も思いつきでやるよ。結構多いよ。でもその時に本部に行ったとか講習会に行ったとかで拳士に伝えたいとかがあると、それを念頭におきながらやるようにしてるよ。あとは科目表をみてね、あっこれはあんまりやってないなとか、これやってみたいなとか。
栗 普段考えてること、ひらめいたことを練習にもってくるんだとは感じてます。
師 ひらめきはね診療中が結構多いっちゃん。ひとつの事をずーっとやるのは飽きるよ。少しずつ変えていかないと。まぁ基本的なことは絶対やるけど。上中(突)、上中の二連攻。基本中の基本。これがきちっとできないと何にもできない。三連攻、四連攻はない。
栗 大事なのは腰のキレですか?
師 いや前足の壁、あと後ろ足の引き足。上中が基本で後は突くのか蹴るのか。本当はもっとここに時間をかけんといかん。基本練習だけはね、大学拳法部なみに。これは道場はじめてまず思った。いくら人数が多かろうが少なかろうが。一度冬の寒い日に岩間(※1)と2人だけってことあった。でも練習はいつもと一緒。俺は号令かけて、岩間はアーばっかり。きついよ。当然回数は多いよね。
栗 アーばっかりはきつそう。(笑)
師 ここ3、4年10周年終わったあたりから演武のよさをもう一回やってみたいなと。それで練習時間の中で構成を作らせたりしている。あの練習は見てて楽しい。任せた人の個性がでるしね。楽しみながら考えながら出来る練習。
栗 そうですね。演武がその時にポンと作れるのは基本練習ができてないと。
師 そうなんよ。だから上中なんよ。上中できたらできるけんさ。それが逆突だけだと法形になってしまう。
それもスピードだ。頭の中のスピードだ
特技:マジック
師 前は押受投とか上受投は技を強引にかけよったよね。最近は崩しがはいってきてるからすごく楽なんよ。あっこれができたらこれもできるかな。これもこれも同じかなって。 気づくか気づかないか。気づかずにやってるといつまでもダメ。で、気づいたら自分だけじゃなくてやっぱり皆に教えてあげないと。あれをやりだすと皆うまくなる、早いし、鋭いし。早く相手を投げれるかどうか。
栗 力を使わないってああいうことなんだってわかりました。
師 要は実際に動きの中で使えるかどうかなんよね。大体技っていうのはね、スピード勝負。
栗 僕が最初に道場にきたころ先生はスピード、スピードっておっしゃってた。スピードってわかるんですけどできないんですよね。技自体の理解がないとスピードがあがっていかないから。
師 上膊捕とかわかってくれば一つの動作で。有効な技だから。ゆっくりやったら意味ない。早くやんないと。かからないなら変化技を使うとか。
栗 こないだランドール(※2)がですね、巻小手をかけてて上手くいかなかった。そしたらすぐに、右手をくぐらせて逆手投で倒した。あぁできるんだって、そんな発想は自分には全然なかった。
師 それもスピードだ。頭の中のスピードだ。切り替えのね。できなくていつまでもやってもね。即座に技を変えてやっていかないとね。
こっちも力抜いてるわけじゃない。それでかけられると嬉しいよね。
師 俺だいぶ変わったよ。学生時代とは全然違うし、西道院いって変わったし。道場開いてからも変わったし。変わっていくのは楽しいよ。技の広がりもあるし。なんかきっかけができたら同じような技がでてくるしね。応用して使えることがね。それがわかるのって三段くらいかね?二段まではまだ学ぼうと必死やけんね。
栗 最近やっと自分で考えるようになってきました。
師 うん、人に教えるようになるとね。
栗 なんとか技をかけないといかんですしね。
師 倒さんといかん。
栗 だから崩しのかたちを知ることも大事。倒すということだけを考えるなら。痛いんだけど倒れない人っているでしょ?痛みだけだと限界があるのかなって、最近。
師 だけど、こだわり続けたいよねそこは。なんとかしたいよね。
栗 あまり痛くもないのに倒すのはですね。納得はいかないですけど。
師 うちにドイツ人が一時期練習にきててね、全然自分の技が通じなかった。ガッともたれて全然ダメ。力が強い。逆小手なんか曲がらんのよ手首が。そこで初めて腰を使うってわかった。
栗 腰は重要ですね。
師 あとは若干の押し引き。引き込みながらかける。
栗 こないだ山崎先生の技見て感じました。あの腰のいなしとか少しでもだせたらな。押小手は腰入れるといいですね。女の人とかは腰入れると殺しがうまくはいるんじゃないかな。
師 俺技考えるようになったのはさ、男ばっかりじゃないやない?やっぱ女性は違う。女性は手が小さいし力が弱い。それで深く考えるようになった。
栗 そうですね、女の人の気持ちになって考えますね。
師 閂にしてもそう。手が届かない、じゃあどうしようかなって。うちの拳士はそれなりにやってるよ。逆にこっちが習うくらい。
栗 妙なかけ方しますよね。(笑)
師 こんなかけ方あるんだってね。(笑)
栗 彼女たちは力じゃないですしね。
師 こっちも力抜いてるわけじゃない。それでかけられると嬉しいよね。すごいなぁと思って。それが本当の拳法だよね。その楽しさは他では味わえないかも。うちは人がいっぱいいるから味わえるんだね。